一体、昼間に何をしていたんだ?
これほどまでに疲れるという事は…。
ため息まじりに彼女の寝顔を覗くと、
天使のような、女神のような……。
はあぁぁぁ~~。
俺ってこんなにも器の小さい男だったか?
女が二股をかけてようが、
全く気にも留めなかったのに。
ゆのが相手だと、こうも感情が抑えられない。
知り合って、約1年。
お互いまだ、知らない事だらけなのかも。
ゆのの長い睫毛に指先を滑らせ、
ゆっくりと、鼻先……唇……へと。
指先が柔らかい唇に触れた瞬間、
ふと、嫌な予感がした。
――――そんな事はないよな?
俺は恐る恐る、その指先を下へと滑らせた。
辿り着いた先は、パジャマのボタン。
寝てるゆのを襲うつもりはないが、
今すぐ、確かめたい事がある。
俺は躊躇なく、ボタンを2つ外した。
淡い灯りの中では、はっきりと確認出来ないが
それでも、この不安を掻き消す材料は他には無い。
俺はそっと、ゆのの頭の下に枕を差し込み
ゆっくりと彼女の胸元へ。



