家元の寵愛≪壱≫



おいっ!!

これは一体、どういう事だ?!



『シャンプー』って、髪を洗う液体だよな?

それ以外、ありえないよな?


って事は、シャワーを浴びる?!



こめかみ辺りの血管が

ブチっと音を立てて切れた気がした。



いつの間にこんな関係になってしまったんだ?


ゆのは山吹家へ頻繁に行ってるよな?

その時に、そういう関係になったのか?


純粋なゆのだが、相手が相手だ。

『野獣』と言える程のプレイボーイ。


そんな相手にゆのの純粋さは

エサを与えるようなものだ。



はあぁぁ~~ぁ~~。


深い深いため息が漏れ出した。



いや、待て。

あの『空手少女』の妹がいるだろ。


そうだ、そうだ、あの妹が。

それなら、何故、こんなメールが?


ますます頭が混乱する。



俺は居てもたってもいられず、

自らの携帯から圭介さんへ電話した。




トゥルルルルルル……トゥルルルルル……



無機質な電子音が響く中、