家元の寵愛≪壱≫



「さっきの奴ら何だって?」


俺が髪に付いた雪を払い落とすと、

ゆのは苦笑いしながら……。


「一緒にご飯しないかって」

「……だろうな」

「ナンパだって分かってたんですか?」

「当たり前だろ。あんなにもゆのの身体を撫で回してたら」

「えっ?撫で回す?」


首を傾げるゆのに、


「こうやって」


俺はお尻に軽く触れると、


「あっ、でもあれって雪を払ってくれただけで…」

「んな事あるかよ。このウェア、雪がつきにくいモノを選んだろ?」

「あっ…」

「分かったか?俺以外の男に簡単に触らせるな」

「!?////はい////」

「ッ?!////」


ゆのは俺が嫉妬したのが嬉しかったようで

結構な人だかりの中、勢い良く抱きついて来た。

ゆのにしては珍しい。

こうも大胆な行動をとるなんて。


俺がゆのを抱きしめると、

「きっと、こんな風にラブラブしてたら、誰も近づいて来ませんよ?」


頬を薄紅色に染めたゆのは、

俺を煽るような視線を向けて来た。