家元の寵愛≪壱≫



両足にボードを着けた状態で

ボードを横にしてずりずりと降りる練習。

ものの10分でマスターした。


―――――面白くない。


『キャァー!!怖いです~』

って、何でなんねぇんだよ!!


「チッ!!」


俺が舌打ちすると、


「隼斗さん、スノボーって楽しいですね」


満面の笑みにノックアウトの俺。

やっぱり、邪な考えはダメだな。


「ゆの、少し上から1人で降りて来れるか?」

「あっ、はい。多分…」

「ん、じゃあ俺、ここで待ってるから」

「はい」


ゆのはボードを手にして斜面を登り始めた。


30Mほど離れた所で手を振るゆの。

俺も手を振り返し、合図を送る。


ゆっくりと滑り始め、時よりボードを斜めにして。

運動神経の良いゆのは軽やかに。



すると―――、


「あっ!!」