家元の寵愛≪壱≫



「ゆの」

「はい?」

「19歳のお誕生日おめでとう」


俺は腕時計をチラッと見せると


「あっ!!……あ、ありがとうございます////」


ニッコリ微笑むゆの。


「ちょっと、ごめんな」


俺は冷蔵庫の中から先ほどのモノを取り出し


「これは?」

「小食のゆのにはケーキは無理だと思って、オーナーに無理言ってお願いした」


テーブルに差し出したグラスを見て


「きれ~~い!!」

「ジェリーショット……もどき?」

「えっ?……もどきって?」

「ゆのは未成年だからノンアルコールのカクテルで作って貰ったんだ」

「えっ、そうなんですか?」

「ん、3Dカクテルっていう、食べるカクテル」

「へぇ~」

「1つのグラスでムース、シャーベット、ジェルの3つの食感を楽しむカクテルだよ」

「色が綺麗ですね」

「一応、睡蓮をイメージして貰ったんだけど」

「あっ、ホントだ!!」


大喜びのゆのにスプーンを手渡し