家元の寵愛≪壱≫



満面の笑みで戻って来たゆの。


「隼斗さん、どうですか?似合いますか?!」

「ん、良く似合ってる。もっと良く見せて」


俺はゆのの手を手繰り寄せ

俺の膝の上に座らせると、

一瞬にして真っ赤になったゆの。

そんな彼女を腕の中に閉じ込めて


「気に入ったか?」

「はい!!ありがとうございます」

「どう致しまして」


俺はゆのに寄りかかるように

彼女のうなじに顔を埋めた。


「ひゃっ…」


肩をビクつかせるゆの。

かんざし効果で無防備なうなじに

俺は唇を這わせて……

色白な首筋に紅い薔薇を咲かせた。


「もう、隼斗さんったら…」


振り返った彼女は少し怒ってる感じでもあるが

俺から見たら、誘ってるとしか思えねぇ。


マジで天然って恐ろしい。

すると―――――、


「あっ?!」


ゆのは玉かんざしが入っていた箱に

もう1つの物が入っていた事に気付いたようだ。