家元の寵愛≪壱≫



「これは……睡蓮?」

「はい、私の好きな花なんです」

「フッ、なるほどな。大事に使わせて貰うな」

「えへへっ。手ぬぐいならお仕事の時に、肌身離さず持っていられますよね?」

「ん……だな」


ゆのの髪を撫でながら笑顔を向けた。


「私も開けていいですか?」

「ん」


俺からのプレゼントを開けたゆのは


「わぁ!?えっ、えっ……は、隼斗さん」

「ん?」

「玉かんざし!!」

「ん」


母さんの玉かんざしを見て

『素敵!!』と何度も口にしていたゆの。

玉かんざしは少し大人の女性がつけるイメージがあるが

たまたまゆのに似合う玉かんざしを見つけた。


「えっと……ん……こんな感じかな?」


ゆのは早速、髪をかんざしで纏め上げ

洗面所へ駆け込んだ。


「キャアァ~~!!かっ、可愛い~~~!!」


余程嬉しかったらしい。

洗面所で大声を上げている。