家元の寵愛≪壱≫



それにしても、毎度毎度手作りで…。

これだけのクオリティなら

売り物でも全然おかしくない。


「ゆの、これ作るの大変だっただろ」

「いえ、それほど難しく無かったです」


ゆのは気を遣ってあぁ言ってるが、

毎日、学業と家の仕事で暇な時間は無い筈。


ホント、いつもゆのには驚かされるな。


「マジでありがとな。大事に使わせて貰うよ」

「実はそれ、授業で教わった伝統工芸からヒントを頂いて。玲ママのお店で作ったんです」

「へぇ~色味が綺麗だけど何を?」

「藍の茎を灰にした物の釉薬(ゆうやく)で焼き上げました」

「なるほどな、藍染めの藍か。ん、綺麗な青みだ」

「あと、これも…」

「ん?」


ゆのがもう1つ包みを差し出した。

俺はそれを手に取り、


「これも開けるぞ?」

「はい」


俺は紙包みを解くと