家元の寵愛≪壱≫



「隼斗さ~ん!凄くお肌がしっとりするお風呂……って、えぇっ?!」


浴室から出て来たゆのは驚いている。


「おいで」


薄明かりの中、

ゆのの手を取り、ソファへと。


「ど、どうしたんですか?……これ」

「ん?……サプライズ」

「?!!」


ゆのは瞳を輝かせてうっとりと。


「気に入ったか?」

「はい!!凄く綺麗です」

「自宅だといつも和室だから、こういう雰囲気もたまにはな」


ソファに座るゆのの肩を抱き寄せ

腕時計をに視線を落とすと、22時30分過ぎ。


「ゆの、オレンジと紅茶、どっちがいい?」

「ん~では、紅茶で……って、自分でします」


ゆのは俺からティーポットを取り上げ

自分のカップに注いでいる。


「ゆの、俺も」

「お酒は飲まないんですか?」

「ん、今日はいい」

「……はい」


ゆのは2人分の紅茶を注ぎ

再び目を輝かせ、部屋を見回している。