家元の寵愛≪壱≫



今日はクリスマス・イヴ。

夫婦で愛を囁くのも悪くない。


1年前の今日のように……。


俺はゆのの頭を撫でながら、


「Until you are addicted to my love, I love you.」

【訳】俺の愛に溺れるまで、愛してやる。


「I promise I'll make you happy.」

【訳】必ず幸せにすると誓ってやる。


「Be happy together.」

【訳】いっしょに幸せになろう。


俺は再び、愛の言葉を囁いた。

そして、大きな瞳を潤ませたゆのの唇に

永遠の愛を誓う刻印を記すように

深い、深い……口づけを。


すっかり冷えてしまった彼女の身体。

重ねた唇は勿論、

抱きしめる身体も温めるように

俺は熱く蕩けるようなキスをした。



「ゆの、そろそろ戻るぞ」

「…はい////////」


まだキスの余韻に浸っているゆのの手を取り、

俺らはコテージへとその場を後にした。