家元の寵愛≪壱≫



自宅に到着し、俺はカゴを母屋へ。


ゆのは『着替える』と言って、

急ぎ足で離れへと向かって行った。


俺は庭先にいた杉下にカゴを渡し、

ゆのの後を追って……。


静かに寝室の襖を開けると、

案の定、コートを脱いで着替え中。


「ゆの、ストップ!!」

「えっ!?」


俺は声を荒げて、ゆのの動きを止めた。


「な、何ですか?急に…」

「ん?ちょっとな…」

「え?」


俺はニヤリと笑みを浮かべて


「キャッ!!ななな、何をするんです?!////」


俺はゆのをベッドに座らせた。


そして……


「ん?だって、俺の為にオシャレしたんだろ?」

「べべべ、別に……そんなんじゃ////」

「顏が『そうだ』って言ってんぞ?」

「なっ!?////ち、違いますよ////」


顔を赤らめたゆのを

俺は跪いて煽るように見上げた。