家元の寵愛≪壱≫



「玲~~!!」

「あっ、ゆのどうしたの~?」

「教授のお手伝いが終わったんだぁ」

「そうなんだぁ……って、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないよ!!」

「えっ?」

「ゆの、ミスコン応募したの?」

「ミスコン?……何それ?」

「はっ?!ミスコン……知らないの?」

「うん。味噌バタコーンのお友達?」

「あぁぁ~やっぱりねぇ~」

「ん?」

「そうだと思ったんだぁ。ゆのが応募するワケないもん」

「応募って何の?」

「だから、ミスコン!!誰だか知らないけど、大学のミス・キャンパスを選ぶコンテストにゆのを登録した人がいるよ」

「えっ?!何それ……」

「さっき、うちの学部の男子がいつも私と一緒にいる子が出てるって騒いでて…で、さっき彼ら投票しに行って来るって…」

「えぇぇぇ――――っ!!!??」




誰よ!!

本人の許可なく、勝手に登録した人!!



私はすぐさま玲と共に

ミスコンが行われる会場(体育館)へと。