大学へ到着した私は案内係の女の子2人に
持参した着物を着付けて……。
教授と共にお客様のお出迎え。
緊張しながらも何とか無事に終えて、
正午を少し過ぎた頃、やっと解放された。
「ゆのちゃん、この着物もう少し借りてても良い?」
「あっ、私も~」
「うん、いいよ。夕方までにここに吊るしておいてくれたらいいから」
「「ホント?!」」
「うん」
「やったぁ~!!もう少ししたら彼氏が来るんだぁ~」
「あっ、私も~」
「えっ、そうなの?」
「うん、だから、着物姿見せたくて////」
「私も私も~。滅多な事が無いと着れないもんねぇ~」
2人はこれから彼と学祭デートするんだぁ。
いいなぁ~……。
隼斗さん、今頃、お仕事の真っ最中だよね。
急に声が聞きたくなって、
携帯を袂から取り出したけど
やっぱりやめよう……。
仕事の邪魔はしちゃダメだよね?
私は2人と別れて、
玲のいる模擬店・クレープ屋さんへと。



