家元の寵愛≪壱≫



車から少し離れた所で…



「ゆの、乗り初めは…俺としよう……な?」

「えっ?」

「………」



隼斗さんは言い辛そうに…。

ん?……少し照れてる?



「車を買って遣るのはお義父さんに譲ったけど、ゆのの初運転は俺が乗りたい」

「えっ?////////」

「なっ?……お義父さんに俺とドライブするって……ん?」



隼斗さん……可愛い。

私の乗り初めにって……。

そんな風にお願いされたら、嬉しすぎるよ。



「はい。父にはちゃんと断ります。旦那様?」

「ッ!!////////」



隼斗さんは顔を赤くして顔を背けた。

フフッ……可愛いおねだりされちゃった。


隼斗さんと手を繋いで車へ戻り、



「お父さん、ごめんね。ドライブがてら買い物してくるから隼斗さんと行って来る」

「ん?あぁ、そうか。じゃあ、気を付けて行って来なさい」

「はぁ~い」