注意して琴音を見ていることにした。



ジョーと琴音が同じクラスなのがありがたい。



休み時間になる度、ジョーのところへ足を運ぶ。



時間が経つにつれ、琴音の症状は悪化してる気がする。



「そんなに気になるなら声かけたらいいじゃん」

「アイツの努力、ムダにしたくねぇんだよ」

「変わったね、ヒョウ。丸くなったよ」

「うるせぇから。薬だけ渡してくる」



昼休み、弁当を食った琴音に近づいた。



あの友達とは毎日一緒にメシを食ってるらしく、今日も一緒。



「琴音」

「ヒョウっ!?」



ガタッと勢いよく立ち上がったのは、俺が学校で話しかけたからだと思う。



それくらい、学校の俺たちに会話はない。



「薬持ってかなかっただろ?メシ食ったら飲んどけ」

「ありがとう!!でも大丈夫っ…うぁっ…」



案の定、フラついてイスを倒した。



お前のことはお前以上に知ってんだ。



「急に動くな、バカ」

「ごめっ…」

「おっと…」



ほら、もうムリだろ。