本当に嬉しそうだ…。



「ヒョウに撫でられると気持ちいい~…」

「はい、終わり」

「なんでぇ?もう少しいいじゃん…」

「シャワー浴びるから出てけ。看病しに来たなら、俺を休ませろ」

「わかったよ…」



渋々部屋から出ていった琴音に、深いため息。



今のはヤバかった…。



あんな顔されて、しかも俺の部屋で…。



龍馬様、条件キツい…。



手を出すことは、当たり前のように禁止。



両思いになったら好きにしろとは言われたけど…。



このままじゃ確実に襲うな…。



シャワーを浴び、汗を流して新しい服を着た。



本気でダルい…。



その時、ドアがノックされた。



誰だかわからないので、こっちから開ける。



「シェフに作ってもらったの!!食欲なくても、少しぐらい食べないとね?」



トレイに乗った、おかゆを運んできた…。



「ヒョウ、これも看病だよ?」

「だから…?」

「撫でてっ!!」



嬉しそうに頭を差し出す琴音に、しっぽが生えたんじゃないかと心配になった。



それじゃあ本物の犬です、お嬢様…。