万里ちゃんが急死してから、一週間が経った。



火葬やお葬式の記憶なんて、殆ど残っていない。



瞼を閉じると浮かんでくるのは、最後に見せた幸せそうな笑顔だけで。



藪内先生は、それ以来見ていない。



出勤もしていなくて、看護師さんが心配していたけど、



そんな言葉も今の彼には通じないのだと思う。