あたしは店内に入ってゴミを捨てると、他の食べ物が目に入った。 「うわぁー…これ美味しそう…。」 でもこっちも… 帰りにケーキとか買って帰ろうかな…。 「希美!!」 後ろからあたしを呼ぶ声がしたかと思えば、時雨が凄い形相でこっちに走ってきていた。 あっ!! あたし勝手に移動しちゃってたんだ!! 「探したんだぞ!」 あたしの肩を掴むと時雨は大きな声でそう言った。 「ごめん…。」 「帰ったかと思った…」 あたしの首もとに顔をすくめて時雨はぼそっと呟いた。