狂おしい程の雷鳴を
轟かせ激しく降り注ぐ
雷雨に打たれ男は暗い空を見上げる。
歩けば歩くほど、地響きは高鳴り耳をつんざく程の狂想曲を浴びる。
暗闇を雷鳥が大地目掛けて垂直に飛び地面に突き刺さる。
男は雷鳴と共に泣き
雷雨に打たれ涙を流し
飛び交う雷鳥とともに
地面に倒れる。
暗闇に舞う金色の鳥達を
降り注ぐ雨の雫、ひとつひとつが彼ら包みこむ。
飛べば飛ぶほど、雫達は柔らかく包み込み、安らぎという幻想曲を浴びさせる。
鳥達を包んだ雨の雫達は大地の所へ静かに堕ちていきゆっくりと染み渡る。
男は柔かな光と共に空を見上げ青い空に心を打たれ涙を流し飛び交う蝶とともに羽ばたく。
愛しあの人の元へ
この歌を届けに。

