「なぁ、竹島。今までのこと悪かったよ」



翌日、登校してきた僕を教室前で待ち構えていたのはあいつらだった。

僕が、石塚啓介・結崎姉弟と関わりのある人間だと知ったヤツらは薄ら笑いを浮かべながら反省の弁を口にする。



「なっ?本当にすまないと思ってるんだ。許してもらえないかな」



馴れ馴れしく僕の肩に回された腕が汚らわしく思えてきて、その部分だけに悪寒が走る。

分かりきっていた。

こいつらは心の底から謝っているんじゃない。

僕が啓介さんや優美ちゃん、そして永輝くんにチクることを恐れているんだ。

そして、その三人が仕返しにくるんじゃないかって……。



「―――!!」

「悪いけど……」