おばさんの協力を丁重に断った僕は、また、深い溜息をついた。 「あぁ、そうだ」 しんと静まり返った部屋。 おばさんが思い出したように口を開いた。 「遼太郎くんに聞こうと思っていたことがあったのよ」 「……えっ?」 話しながら、おばさんが僕の前を横切り、ベッドの横のサイドテーブルの引き出しを開ける。 その引き出しは、僕が最初に指輪を探したところでもあった。 「これなんだけどね……」 おばさんの手のひらにあったのは…… 「これって……」