僕は眉間に皺を寄せて聞く。 そいつは緊張したような顔つきをしながらも、はっきりと自分の名を名乗った。 「……槙村晶といいます」 心当たりもない、初めて聞く名前。 僕の表情は少しも崩れなかった。 でも、そいつ……槙村晶の次の言葉に、胸の奥が煮えたぎるように熱くなった。 「……永輝さんのことで……」 ―――!? なんでこんなヤツが、永輝くんのことを知っているんだ? 自然と僕は、槙村晶を睨みつけ……。 「表、出ろ」 低い声でそう言い放つと、先に店を出た。