――三年後。

高校二年になった僕は、中学と同じような学校生活を送っていた。

腐れ縁とでも言うのだろうか、同じ高校に進学した茅島は相変わらず僕のそばにいた。


そして……教護院送りになった葛城たち……。

あいつらが今どうしているのか、僕にはどうでもいいことだったし、何かを知っているような茅島もその件には一切触れなかった。


平穏な日々ほど、淡々と過ぎていく……――。

だけど、伊地知という友達を失った僕の胸は、未だにぽっかりと大きな穴が開いたままだった。


少しでもそれを埋めたくて……。

僕は、啓介さんの後を継いで総長になった永輝くんのチームに入った。




『永輝くんのチームに入りたい』



そう言った僕に永輝くんは何も言わず、無言で総長就任前に愛用していた濃紺の特攻服を僕に手渡した。