真純の見つめるツールの画面は、濃紺のバックに白い文字で、なんだかよく分からないアルファベット数文字の横に矢印と数字が表示されていた。

 その行が画面の下から次々と湧き出すように現れて、バラバラとスクロールしていく。

 アルファベットがマシン名で、数字がデータ量ではないかと推測する。
 ずっと眺めているが、シンヤが言った赤い文字は現れない。
 うまくいっているという事だろうか。

 画面を見つめたままシンヤに尋ねた。


「今どうなってるの?」

「順調だよ。ハモスのCPU使用率九十パーセントを超えた。あと少しだ。そっちは?」

「ずっと白い文字。赤は出てないよ」
「そう」


 再び画面を見つめて少し経った時、シンヤが独り言のようにつぶやいた。