私は その人が誰か 一瞬でわかった。たぶん…この前 言っていた人だろう。
「あれ?勘太郎は?」
「勘ちゃんはトイレに…もう少しで来ると思います」
「そっか」



私たちが待っていると、ドタドタと音を立てながら勘ちゃんが走ってきた。
「すいません。遅れちゃって」
「別にいいよ」
安本先輩は 満面の笑みで笑った。
「安本先輩…隣の人は…」
勘ちゃんが 恐る恐る安本先輩に聞いた。私は だいたいわかるよ。



「よくぞ聞いてくれた。勘太郎。今日は俺の彼女を紹介しに来た」
「えっ?彼女?!!!」
「おう」
ほらね。やっぱり彼女じゃん!!私は この場にいるのが辛くなり勘ちゃんの部屋に戻った。