「さっきのは先輩だよ」
「先輩?」
私は勘ちゃんの言葉を聞き直した。先輩って…もしかして?!
「そう。安本先輩だよ」
「うそぉ〜!!」
私は驚きのあまり いままで出した事もないような大きな事で叫んだ。



「ふーん」
萌ちゃんは あまり驚く事なく、また1人で黙々と勉強を始めた。聞けたから それで満足なのかな?
「あのさ勘ちゃん。」
「なに?」
「先輩って いつ来るの?」
「もうすぐだけど…」



そっか…もうすぐか…
「って、ええええ!?」
私は またも大きな声を出してしまった。
「美香、さっきから うるさすぎ!!」
またまた萌ちゃんに怒られてしまった。けれど私は もう涙目になることなく ただただ状況を理解しようと必死だった。