「なんだよ美香、そんなに見つめて〜。キスでもしてほしいか?」
勘ちゃんは子供たちの前で、ニヤニヤ不適な笑みを浮かべている。



「ちょっとダメだよ、子供達が見てる」
「いいじゃん。見せつけよう」
勘ちゃんは そう言いながら顔を徐々に近づける。



そして、『チュッ』と音と共に唇が触れた。
「あー、チューしたー」
美夜が指差して言った。
「ふふん。パパとママは いつまでもラブラブだぞー」



「ずるいぞパパ。ママを独り占めなんて」
勘太が頬を膨らまし、いまにも泣きそうな顔をしている。