「美香、いいのか?」
勘ちゃんが私を心配したように、隣に並んだ。
「もういいよ。先輩には あの人が付いてるから」
「そっか」
勘ちゃんは私の手を握りしめた。




「帰ろっか」
「うん!!」
私も、もう前に進もう。
先輩の事はいい思い出だ。
「勘ちゃん…」
「なに?」
「ありがとう」




私は その日とびっきりの笑顔を勘ちゃんに向けた。
「なんだよ急に」
「べっつにー」
私と勘ちゃんの手は、いつまでも固く繋がれていた。
きっと…離れる事はないだろう…
私も前に進むよ。