「勘ちゃん、先輩どうなるの?死んじゃうとかないよね?」
私の目からは涙が止まらない。
「大丈夫だ。先輩を信じろ」
「うぅ。うー」
涙で視界がにじんで、よく前が見えない。




病院に着いた私たちは、不安な気持ちでいっぱいだった。
「先輩…先輩…」
私は何度も何度も心の中で、願った。
「生きてて…」
その言葉だけが、いまの私の願いだ。




「美香…」
勘ちゃんは不安な私を、力いっぱい抱き締めてくれた…。
まるで私の不安を消してくれるかのように…
「勘ちゃん!」
私達は二人で抱き合った。