｢ヤバイから…俺も健全な１４歳だからな…｣
｢なに言ってるの？｣
｢あーもぅ！！｣
｢キャッ！！｣
私は突然 勘ちゃんに抱きしめられた。強く強く抱きしめられた。
｢可愛すぎだから…｣
｢勘ちゃん？｣
勘ちゃんの言っている事が理解できずに、私は勘ちゃんの腕の中で抱きしめられたまま動けない。





｢安本先輩に渡したくねぇな…｣
｢勘ちゃん…｣
勘ちゃんの腕に力が入り、私の心臓はバクバクバクバクすごい速さで動いているのが自分でもわかる。私は恥ずかしくなり、勘ちゃんの腕から逃れようとしたけれど、全く身動きが取れない。私は顔を上げて勘ちゃんを見つめた。
｢あのさ…誘ってんの？｣
｢誘う？｣





さっきから勘ちゃんの言葉が理解できないよ…誘うってなに？ヤバイってなにが？全然わからない…
｢美香は…安本先輩の事…好き？｣
｢………うん｣
私は勘ちゃんに正直な気持ちを話した。だけど…安本先輩には彼女がいるから絶対に叶わない恋だよね…