初恋は涙の味

「も、もうちょっとだから…」
あっ…つい本音が…
って、これじゃタダのナルシストじゃない?!

「時間に遅れるんだから…バカな事言わないでちょうだいよ…」

「あ、時間…」

時間と言う存在を忘れてただなんて言えない…

「もしかして、あんた忘れてた?」
よね。
言ったら殺される気がするもん…

「とりあえずさ…」
ん?なんだろ…
そう思った瞬間、茜は私の手を掴んで言った。

「ちょいと走るよ?」

え?!

「またぁぁぁぁぁあ?!」