衝動的に、びくりと体がすくむ。
危険な雰囲気が漂う黒い羽は床に落ちてなお、ゆらゆら揺れた。
…なに、これ……
ドクンと心臓がなり、ノエルに襲われたあの恐怖がじわりじわりと蘇った。
かたかた体が震える。
どうしようー…怖いー…
そんなとき、ぐいっと体を引かれココはいつの間にかルクの腕の中にすっぽりおさまっていた。
「…ココ、僕から離れないで」
優しい、こえ。
顔をあげるとルクがにこりと優しく微笑んでいた。
それだけで胸がトクンとなり、あったかい気分になる。
安心、できた。
ルクはそんなココの様子を確認するとぎゅっと強く抱きしめてくれた。
そしてちらりとこちらを見たのちダニエル達に顔を向けた。
「…ダニエル、くろ、…来るよ」
その直後、ざあっと大量の黒い羽が舞い上がった。

