すっ、と急にルクの頭がココの目線までおりてきた。
ルクはくんくんとココのにおいをかぎはじめた。
「…~っ」
首筋あたりにルクの顔が来てルクの息がかかる。
くすぐったいのと恥ずかしいのでココは目をつむった。
でも、それはすぐに終わった。
ルクはさっきまでみたいにからかってくることもなくすぐにダニエルに向き直ってしまう。
…ちょっと…寂しい…?
ココは何だかよくわからないしょんぼりした気分になる。
それでもルクはこっちを向いてくれなくて。
ココはそのまま俯いた。
「……ココ」
そんなとき、ルクがこっちを振り向き声をかけてきた。
ココは嬉しくなって顔をあげたけれどルクの黄金色の瞳は真剣そのもので…。
ココも思わず真剣な表情になってしまった。
「よく聞いて、ココ。
ココには特別な血が流れてる」
…ち?
よくわからなくて、ココはちょこんと首を傾げた。
「…どういう意味…ですか?」
「妖怪の力になる血を持ってるってことだ」
そう言ったのはルクの横から顔を覗かせたダニエル。
ココはなんとなく、嫌な予感のようなものがした。
「それって…妖怪に狙われるってことですか…?」
その質問に、二人はゆっくり頷いた。
「…そんな」
ココはまた俯いてしまう。
そんなココにルクの優しい声がかけられる。
「大丈夫だよ?僕が守ってあげるから」
…守る…
ココは自分の心臓がドクリと脈打つのを感じた。
でもそれは、嬉しさからの鼓動じゃなくてー…
それは"不安"だった。

