甘党狐とココア。



「そんなこと言うんだったら帰ってもらうけど」


ルクはそう言ってわざとらしく微笑む。


「はいはい、悪かったな。」


ダニエルは馴れたように適当に返事をしてのびをする。


…二人はいつもこんな感じなのかな?

ココはきょとんとルクの膝の上でそんなことを考える。



「さあ、ちょっと店のほうに戻ろうか?」


ルクはそう言うと片腕でひょいっとココを持ち上げた。


「きゃ……わわっ!」


バランスを崩しそうになり、ココはルクの頭につかまる。

それを見てルクは楽しそうにクスリと笑った。


「ちゃんと掴まらないと落ちるよ?」


ココは頬が熱を帯びるのを感じながら、ルクにさらに、強くつかまった。



頭の上の三角をした綺麗な銀色の耳が動く。


そして下ではルクのハスキーな声が響いた。



「ダニエル…早く行ってくれる?
そこに居られたら邪魔なんだけど」


…セリフはそんな、冷たいものだけど。



「クソヤロー…今度絶対シバく…」


そんなダニエルの声も響いた。