戦国より愛を込めて 【六花の翼・番外編】



「……お初にお目にかかります、夢見姫。

私は西条の国の剣術指南役、鳴海義貞と申す者」


「はぁっ!?何言ってるのよ!!

あなたは国府博嗣でしょう!?」



博嗣が鳴海義貞?意味がわからない……


混乱していると、豊橋から声が飛んできた。



「やはりお前が隠していたのか!!

戦に加担せぬと言っておきながら、

ちゃっかり西条最強の剣士を匿っていたわけか……」


「えっ、ええっ、ちょっと待ってよ!!」


「そういうわけです。

だから、知らないフリをしてほしかったのに」



せっかくの演技が台無しになり、博嗣は肩を落とした。



「ちょうど良い、鳴海義貞に、夢見姫……

まとめて葬ってやろう!!」