ガチャッ


「日向。」


「っ。」


リビングの扉が開いてそこから可愛い女の人が入ってくる。

その容姿に私は驚いた。


似てる。

日向にそっくりだ。


言われなくてもわかる。

あの女の人はきっと日向のお母さんだ。


「....、何でここにいるんだよ。」


日向は驚いた様子で日向のお母さんのことを見てる。


.....機嫌悪い?


いつもの可愛い喋り方じゃない日向。

すっごい怒ってるときしか聞いたことない気がする。


「迎えに来たよ。」


日向のお母さんの声がこのリビングに響き渡る。


迎えに来た?


「日向、一緒に海外へ行こう。」


日向とよく似た顔でそう告げた日向のお母さん。


それはお別れの予兆。