仕事中は常に開け放たれた資料室。


蒼井さんに襲われそうになった場所だけど。


今は私と和也のオフィスの逢い引き場所になっていた。



「んんっ」


資料室の棚の資料には目も暮れず、私たちは抱き合いキスを交わす。

和也の力に押されて、私の身体が後ずさった。

コツンと


棚にパンプスの踵をぶつける。





今はパソコンで調べたら何でも閲覧できちゃう過去の資料。


わざわざ、資料室に足を向けるアナグロな人間なんて、いない。

皆、時間を有効に使い、仕事に励んでいた。



「タイムオーバーか・・・」


キスだけでは和也…物足りない様子。



「でも、私もそろそろ戻らないと…」