『氷見流』って一つじゃあないんだ…


私、勉強不足だーーー・・・



私は柏木さんの貸してくれた小冊子を見た。



「これは研究生から在籍できる『花鳥会』の月刊誌。すべての『氷見流』の活動が紹介されている」



「…」


一番の最初のカラー写真で、和也が家元の父親と映っていた。



「本当に…緑川君だ・・・」


隣に立っていた羽原さんもマジマジとその写真を覗き見た。