――トントン


「失礼しまーす。」


もう、校長室だからといって緊張することはほとんどなくなった。



なんだろう……?

と思いながらドアを開けた瞬間、誰かに前から抱きつかれた。


「えっ…!?」


わけがわからないままでいると、


「妃禾ちゃん、久しぶりー!!」


聞き覚えのある声が耳に入る。


やっぱりここ校長室だし、呼んだのこの人だし……


「あのー……三谷校長?」


「本当久しぶりね。会えなくて寂しかったわー。」


あたしはなんとなく苦笑いをした。


あいかわらずだな……。