迷い込んだお姫さま

…………。


さっきから、横にいるイケメンが何もしてくれない……。


だって、人が重そうに大量の本を抱えてたら、全部とは言わないけど半分くらい持ってくれるのが普通でしょ?


「はぁ……」


またため息が漏れた。


ただ歩いているだけの理夜くんを見てみると、目が合った。


「何?」


わざとらしいなあ……


「……別に。」