二階にある図書室に向かっている途中で、先に歩いていた理夜くんに追い付いた。


「お前、勇紀がついていくっつったのに、断るんだ?」


「うん。迷惑かけたくないし。」


「俺に襲われる覚悟、できたから?」


理夜くんは意地悪な笑みを浮かべた。


「ち、違うよ。勇ちゃんに迷惑かけたくないだけだって。」


赤面するあたしをからかう理夜くんは、すごく生き生きしていた。


「どうだかな?」