すると蓮くんは苦笑いをしながらあたしにこう言った。


「妃禾ちゃん、ごめん、このことは秘密にしておいてくれるかな?」


あぁ、そっか……


「そうですよね。はい、すいませんでした。大丈夫です、誰にも言いませんから。」


そっか、秘密にしたいよね、普通。


それに、周りのお客さんに迷惑だったか……。


「でも、妃禾ちゃんってマンガ好きなんだね?」


「はい!大好きです!特に少女マンガが。」


満面の笑みでそう答えたあたしに、蓮くんは目を細めた。