以前にも一回来たから、迷うことなくうちの墓石の前に着いた。


さっき買った菊の花を二人の墓石にそっと置いてみる。


今までの出来事を、お母さんとお父さんに心の中で伝えた。










「あ、こんなにいたんだ。」


長い間時を忘れ、ずっとしゃがんでいたので足が痺れる。


お昼過ぎちゃった……。


どっかで食べてくか。


そう思いあたしが帰ろうと向きを変えると、一人の男の人の後ろ姿が見えた。