理夜くんが大笑いした日以来、理夜くんはあたしにも話しかけてくれるようになった。


というか、あたしになにかと構うようになった。


今だってそう。


昼休みの教室で、


なぜかあたしは理夜くんに頭を撫でられている。


「あの……手……。」


半径1メートル以内にある理夜くんの顔を見ることができないあたしは、視線を逸らしながらそう言ってみた。


「顔、赤いけど?どうしたの?」


あたしの言葉を無視して、理夜くんはわざとらしく冷やかしてきた。


「いや、べつに……。」


あなたのせいですけどね……。