「やだやだやだやだやだやだやだやだ…」


「なに、怖いの?」


「え、べ、別に…?」



30分弱電車に揺られ、あたしたちは遊園地に到着した。


周りには暑いのにベタベタするカップルや、幸せいっぱいの家族。


9月下旬の太陽はまだまだ元気で、8月並の日光を降り注ぐ。


生き残った蝉はジージー鳴いて、あたしを応援している様だ。





そう、




驚くほど真っ黒で不気味なお化け屋敷を目の前にするあたしを。