「え、どうしました?」


心配になって聞いてみると、逆に二人から質問が返ってきた。


「どっちがどっちかわかるの?」


「……え、わかるけど?」


あたしが普通に答えると、また二人は顔を見合わせた。


「じゃあ、ちょっと目瞑ってて。」


あたしは言われた通り目を瞑った。




人が動く気配がした後、開けていいよと声が聞こえたので目を開けてみる。


「どっちが諒真でしょう?」


あたしは不思議に思いながらも、左側にいる手嶌諒真くんを指差した。


すると二人はまたまた顔を見合わせ、目を丸くして、


「正解」


と言った。


あたしが首を傾げると、諒真くんがニコニコしながら口を開いた。