迷い込んだお姫さま

「妃禾!」



不意に呼ばれたあたしの名前。



その声にいちいちドキッとしちゃう。




振り向くと理夜くんが猛ダッシュしてきた。



「お前、さっき大丈夫だったか?」



「え?」



「ティーカップ割っただろ。怪我ないか?」



理夜くん、わざわざそんなこと言いに来てくれたの?



「さっきは忙しくてすぐお前のところ行けなかったから。」



うそ…


嬉しい…



理夜くんが、あたしのこと心配してくれるなんて。