暫く、この人ごみには不釣り合いな沈黙が二人の間にながれる。










「…俺、一人の女に何回もキスしたの、お前が初めて。」


先に口を開いたのは理夜くん。




「……え?どういうこと?」




あたしはおもわず顔を上げた。



それって、どういうこと?



なんか、あたしだけ特別みたいに聞こえる。



「女達との関係全部断ち切ったのも、そういえばお前にキスしてからだった。」