トントントントン……


包丁の規則正しい音が聞こえる。


手際よく夕飯の準備をこなしていく理夜くんは、すごくかっこよかった。


暫く眺めていると、カレーライスのいい匂いが漂ってくる。


美味しそう……。


理夜くんって、やっぱり何でもできちゃうんだ。


何か苦手な事とかないのかな?





なんて考えていると、


「俺に見惚れたか?」


理夜くんの意地悪な顔が目の前にあらわれた。