理夜くんは優雅に脚を組みながら、衝撃的なことを言い放った。


「なんか、昨日突然スイスに行ってくるとか言って、両親揃って朝一の飛行機で飛んでいった。」







……だめだ、今日は上手く頭が回らない。


目の前のその人が輝きすぎているせいもあるだろう。






「…あ、えーっと、ご兄弟は?」


「兄貴はもう成人して一人暮らし。」